市川斉の猫を知ろうブログ

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ネコの分離不安症について

ネコの分離不安症について

ネコの分離不安症とは、猫の心の病気の一種になります。愛猫が抱えている不安な感情をそのままにしておくと、深刻な問題になりかねないので、愛猫のためにも日ごろから気にかけておく必要があります。飼い主が家を留守したときにひとりぼっちになったことで、ネコ自身が不安になってしまい、ストレスを抱えてしまうようになります。不安やストレスによって、自分の体を傷つけたりする自傷行為に発展することもあります。

自傷行為は、自分の身体を過度になめたりする過剰なグルーミングや、噛みついて傷つけたりすることがあるので、注意して見ておくことが大切です。飼い主が家を用事などで空けようとするとそのことを察してそわそわ落ち着かなくなります。不安症にみられる症状になり、いつもより鳴いたり飼い主にまとわりつくような行動をすることがあります。飼い主が留守中では、家の中で物を落としたりして破壊行動をおこすケースも多いです。大きな声で鳴くことを繰り返したり、遠吠えのように唸ったり、絶えずうろうろ歩きまわるようなことを過剰に繰り返すこともあります。

その他の症状はトイレ以外で粗相することや不安から食欲がなくなって、食べた物を吐いたりすることも多く見られます。このような行動がみられると分離不安症を疑った方が良いです。このような症状は、近くに飼い主がいて安心することができる状況では起きないといった特徴があり、飼い主が離れてしまうことを察知した場合などに引き起こることが多いです。分離不安症になる原因がさまざまあります。もともと気が小さい性格や、何かに依存するような性格のネコで甘えんぼうな場合に引き起こることが多いです。子猫の頃から可愛がられすぎて育てられた場合も発症するリスクが高くなります。このようなネコは、飼い主がそばにいなくなると、不安になってどうしてよいのかわからなくなり、問題行動を起こしてしまうのです。子猫の頃から発症する場合もあるのですが、環境が変わることで分離不安症になるネコもいます。ネコはマイペースな生き物なので、飼い主の都合で家を留守にする機会が増えてしまうと、生活習慣が、乱されるようになり、不安を抱えてしまうのです。

小さな頃から留守場に慣れているネコは留守番というものが生活習慣の一部になっているのですが、突然飼い主が留守がちになってしまった場合など留守番に慣れていないネコは分離不安症になってしまうことが多いです。本来猫はある年齢になると親猫から離れて自立するのですが、飼い猫の場合自立する必要がないので、このような症状を発症させてしまうネコが多いといった現状があります。

特に捨てられた経験があるネコや、飼い主が次から次へと変わってしまう経験をしたネコがかかるリスクが高いと言われています。愛猫が分離不安症にならないためには、自立することを促すことが大切になります。飼い主の愛情が強すぎることも原因になることがあります。家にいるときのかまい過ぎると不在のときとのギャップが大きくなり、ネコが落ち着かなくなってしまいます。ネコとほどよい距離間で接することが大切になり、ネコが要求するままに撫でたりしていると飼い主に依存してしまうようになるので、ただ可愛がっているだけでは愛猫のためにはならないのです。問題行動に有効な対策方法は、大きめのケージを用意して飼い主が不在・在宅に関わらず、1日のうち数時間ケージの中で過ごさせると良いです。ケージの中で過ごさせるのは1日数時間で良いのですが、トイレや食事はケージの中でさせるようにします。こうすることでケージの中がネコにとって特別なテリトリーとして認識されるので、飼い主が留守中でも自分の意志で出入りすることができるようになり、快適に過ごせるようになります。決まった時間に遊んであげることも重要になります。

愛猫をむきあって遊んであげることで、ストレスを和らげることができます。粗相をしていたり、物を壊していたりしていた場合には、後から怒らないことが大切になります。その場で叱らないで後から叱っても、ネコはなで怒られているのか分からなくなり余計にストレスを与えてしまいかねないので叱るときは、その場で叱るようにしなければならないです。

分離不安症と診断された場合には、行動療法や環境整備・薬物療法などの治療方法があります。行動療法は、行動診療医のアドバイスのもとおこなう療法になります。環境整備とはネコが安心することができる場を確保するようにしてネコの不安を取り除いてあげます。クレートやハウスを猫が好む高いところに用意したり、おもちゃなど用意するのも有効です。薬物療法は症状がひどい場合におこなわれる療法になり、不安を取り除く作用がある薬の処方などがされます。分離不安症は、問題行動だけではなく、身体の不調から引き起こる場合もあるので、早期に飼い主が気づいてあげることが大切になります。